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礒野 高明; 小泉 徳潔; 奥野 清; 栗原 良一; 西尾 敏; 飛田 健次
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1257 - 1261, 2006/02
被引用回数:6 パーセンタイル:41.32(Nuclear Science & Technology)ITER工学設計活動において13Tを発生できる大型超伝導コイルが開発された。しかし、より経済競争力を持つ核融合発電システムを実現するためには、より高磁場が要求されている。原研で概念検討が行われている発電実証プラントには、大きさはITERと変わらないが、16から20Tの磁場を発生できるトロイダル磁場(TF)コイルが要求されている。この磁場を実現させるには、先進的超伝導材料であるNbAlや高温超伝導材(HTS)を使用することが考えられている。HTSについては、4K, 20Tにおいて十分な性能があり、銀シース型Bi-2212を用いた強制冷凍導体を提案し、必要な構成比を算出した。しかし、酸素中における精度の高い熱処理方法など、技術的な課題は多い。一方、NbAlについては、大型コイルは原研において開発されており、16Tを発生させる技術は開発されている。さらに、巻線部をグレーディングすることで、17Tの発生可能性を検討した。
礒野 高明; 布谷 嘉彦; 安藤 俊就*; 奥野 清; 小野 通隆*; 尾崎 章*; 小泉 勉*; 大谷 望*; 長谷川 隆代*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 13(2), p.1512 - 1515, 2003/06
被引用回数:21 パーセンタイル:67.67(Engineering, Electrical & Electronic)原研では、実証炉での適用を目指して高温超伝導を用いた大型導体の開発を行っている。高温超伝導は、実証炉で要求される16T以上の強磁場を発生することが可能である。16T,4.2Kでは現在最も性能が良い銀合金シース型Bi2212丸線を用い、10kA,12T導体の試作を開始した。導体は、直径は34mmで、729本の撚線である。動作温度は、4Kだけではなく20Kでも設計しており、サンプルは間接冷却で、導体表面はハンダで固めている。これは、20Kでは超臨界圧ヘリウムの比熱とほぼ同等となる鉛の比熱を利用するためである。導体試験の結果、大型高温超電導導体の製作性の実証と、12T,約12.5Kでの10kA通電が成功し、高温超伝導の核融合応用への可能性を実証できた。
黒田 直志; 石川 法人; 知見 康弘; 岩瀬 彰宏; 池田 博*; 吉崎 亮造*; 神原 正*
Physical Review B, 63(22), p.224502_1 - 224502_5, 2001/06
被引用回数:9 パーセンタイル:47.99(Materials Science, Multidisciplinary)酸化物超伝導体の磁束系に及ぼす柱状欠陥の形態依存性について調べた。まずTEMによる観察の結果、GeVイオンによって生成される柱状欠陥は、電子的阻止能が大きい時は、連続的な、直径のそろった1本のトラックであるが、阻止能が小さくなるに従い、直径に大きな分布を持った構造になる。このような柱状欠陥形態に依存して、磁束のグラス転移の様子も変化する。阻止能の大きなイオンによって生成された欠陥は、Bose-glass転移をもたらすのに対し、阻止能の小さなイオンによる欠陥は、Bose-glass転移とくらべて、大きな臨界指数を持った、vortex glass転移をひきおこす。
黒田 直志*; 石川 法人; 岡安 悟; 岩瀬 彰宏; 池田 博*; 吉崎 亮造*; 神原 正*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 146(1-4), p.572 - 576, 1998/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Instruments & Instrumentation)重イオン照射されたBi系超伝導体において、交流帯磁率の損失ピークの周波数依存性が測定された。Bi-2212単結晶においてボーズグラス転移が表れるが、Bi-2201単結晶においては表れなかった。これは、Bi-2201単結晶の異方性が非常に小さいことに起因している。